動画広告でも縦型動画を効果的に用いる方法

“スマホファースト”の時代に増える縦型動画フォーマット

最近、動画が縦なのか横なのか、ということについて(所々でですが)
議論が巻き起こっております。
しかしこと動画広告の場合、動画の縦横よりももっと大事なことがあるのではないでしょうか。

動画広告の場合、
(縦か横)どちらにせよユーザーの視聴を遮る形態で広告は配信され、
完全視聴率やエンゲージメント率は10%台のような低いスコアを出すことが一般的です。

ユーザーから邪魔なもの、スキップするもの、として捉えられがちな
広告のファーストインプレッションをいかに払拭するか、このことの方がユーザーへの好感度、
翻って良い広告効果にも繋がる重要な項目ではないでしょうか?

 

縦型動画の使い方が上手い動画広告事例2つ

 

こちらの動画をご覧頂くと、

冒頭の約30〜40秒間は、縦型動画かのような作りで、画面の両サイドに黒いブランクがあります。
そしてメインの男性が急にシリアスなメッセージを語り始めるタイミングで、
画角は横に広がり、最終的な通常の横長動画になります。

続いては日産自動車様が公開されたWEB動画です。

こちらも冒頭は縦型かのような動画。画面の両サイドは黒く塗りつぶされ、画質もあまり高くなく、手ぶれもあります。
30秒を過ぎたあたりで種が明かされ、本格的な動画内容がスタートします。。

 

動画広告でも活用可能な”縦型”表現

これら2つのクリエイティブを視るだけでも、
縦型動画という形式を活用しつも、一定の目的があることが分かるかと思います。

それは UGC風の見せ方をする、ということです。
UGC(=ユーザー・ジェネレイテッド・コンテンツ)、つまり広告主や企業などではなく、
さも一般のユーザーが投稿したコンテンツであるかのように、
あえて画質やアングルも、片手にスマートフォンで撮影したかのような映像を冒頭に持ってきているのです。

今や動画広告の掲載方法は多様にありますが、
例えばFacebookフィードはUGC風動画広告を掲載するのに最適な面のひとつだと言えます。

モバイルでスライドをしている中で、自動再生される動画コンテンツがあれば、
注意を引くことも出来ますし、
友人やいいね!しているなんらかのチャネルから、
流れてくる動画コンテンツの中に紛れて視聴されやすいからです。


(追記)
「スマホ動画は縦向き」が初めて多数派に ー モバーシャルが動画視聴実態調査
http://marketing.itmedia.co.jp/mm/articles/1609/26/news095.html

株式会社モバーシャルより、縦型動画に関する調査レポートが発表されました。

概要としまして、すでに半数近いユーザーがスマホで動画を縦に見ているとのことです。
スマホの視聴態勢は、そのとき利用中のアプリに左右されるものかと思います。
C-channel などの縦動画視聴を想定したアプリでは縦のまま、
huluやnetflixなどより本格的な動画配信アプリでは横、というように。

ユーザーの視聴体験を損なわないよう適切なフォーマットを準備したいですね。

360°動画か、4Kか サントリーとアサヒの桜映像勝負

進化を続ける動画の撮影技術

動画の撮影技術は今、360°動画やVR,プロジェクションマッピングや、4K、8K映像と多岐にわたっています。

2016年は3月にオキュラス・リフトの発売、10月にはplaystationからPSVRが発売されたりと、VR(virtual reality)が市場としては伸びるのではないかと考えられています。

しかし多種多様な映像・撮影の技術が揃う中で、どのような動画が最もユーザーに受け入れられるのかはケースバイケースです。

 

“桜”動画に対する2つのアプローチ

2016年春の「桜」をテーマにした大手ビール会社2社のプロモーション映像の違いを見てみましょう。

アサヒビールは福山雅治を起用するテレビCMキャンペーンでは美麗なグラフィックを用いています。
海外都市の大きな場所を確保、大規模にエキストラを配置し、都市を覆うほどの大量の桜吹雪など、非常に大掛かりな撮影方法です。

<(上)画面満杯に桜吹雪が舞うキービジュアルは、交通広告でも全面に押し出されていました>

 

一方で、サントリーが発売する「金麦」ブランドでは、まったく違った映像を打ち出しています。
「360度の桜に包まれる、金麦特等席」と題されたキャンペーンでは、
実際にある桜の景観を、上空より360°動画で撮影。
(参考:https://www.atpress.ne.jp/news/93052

視聴者はさながら桜並木の上をゆっくり低空飛行するような感覚で、
前後左右に満面の桜を一望できます。

こちらは360°動画独特の湾曲がありますが、「桜を見る」という体験を再現する意味では、アサヒの映像の上を行っているのかもしれません。

 

表現したいメッセージによって異なる「動画」フォーマット

ビール市場でのブランド力では、圧倒的に1位のアサヒスーパードライ。そのブランドイメージの中核には、辛口な味を思い起こさせるソリッドなラベル・ロゴのビジュアルがあります。CMではそんなブランドイメージを映像の世界観にこれでもかと落とし込んでいます。

一方で味そのものよりも「飲む楽しさ」「飲むという行為」に近づこうとしている意志の見えるサントリー「金麦」。

異なったブランドの両者がクリエイティブを制作すれば、同じ「桜」をテーマにした動画でもアプローチや完成形が変わって来ます。

あなたはどちらの映像が良いと思いましたか?