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ユーザー優位なコンテンツ消費時代。「見たくなる」動画コンテンツの「届け方」とは

セミナー概要:

開催日:2018年12月12日(水)
セミナータイトル:ユーザー優位なコンテンツ消費時代。「見たくなる」動画コンテンツの「届け方」とは
会場:アマナ 天王洲オフィス / T33-1F session hall

登壇者:株式会社アマナ / コンテンツパートナーDiv. / 執行役員 佐藤 勇太
株式会社オムニバス / VISM Div. / マネージャー 岩井 亮
アウトブレインジャパン株式会社 / 社長 嶋瀬 宏
株式会社オムニバス / 代表取締役CEO 山本 章悟

ゲスト:弥生株式会社 / マーケティング本部 / マーケティング部 副部長 鈴木 仁

 

ユーザー優位なコンテンツ消費時代。「見たくなる」動画コンテンツの「届け方」とは

 

amana×Omnibus×Outbrain 初の共催イベントを開催

 

「動画広告元年」といわれ始めてから数年がたちましたが、True View(YouTube)動画広告にとどまらずインストリーム型、インフィード型、インリード型など様々な届け方が誕生し、届け方の多様化・構成の大きな変化がありました。

動画の活用においては情報量やサービス理解度の向上という観点から様々な効果が検証されており動画広告市場は実際に大幅に拡大を続けていますが、情報の流通量と消費の関係性に目を向けると増加し続ける情報に対し、有限である人の処理能力で情報を消費しきれない時代、つまりユーザーが必然的に情報を取捨選択する”ユーザー優位なコンテンツ消費時代”に変化してきました。そのような中で「どのようなコンテンツをどのような形でどうやって届けるのか」という最適化の視点から考える必要性が増してきているのではないかと考えられます。

株式会社アマナ 佐藤

このことから、次に来るのは「動画広告最適化元年」と言っても過言ではないでしょう。
市場の拡大、届け方の選択肢の増加に伴いコンテンツ1つ1つにあった最適な届け方を、得られたデータを活用しながらPDCAサイクルを回していく事が必要になってきています。

動画の優位性であるブランド想起を担保しつつ、ブランド好感度を向上させるためにはどうすれば良いのか。長尺動画をしっかりと届けながらスキップされないにはどうすれば良いのか。コンテンツを作る側と、配信(ディストリビューション)する側のプレイヤーとが横断的にタッグを組み、本質的な課題解決に取り組んでいきたいという思いから、今回この3社での共同セミナーが開催されました。

 

動画の多様な届け方

 

2012年より動画広告に従事しているオムニバスではYouTubeのTrue Viewをメインに配信を行ってきましたが、そのうちに日本の動画広告はこのままでいいのかという疑問を持ち始めました。というのも、Facebookやインスタグラムなど5主要プラットフォームにおける数値感を見ている中で、果たして広告のメッセージは正しく伝わっているのか、と感じたからです。

見たい動画の前に流れる動画広告にユーザーは徐々にですが嫌悪感を感じています。それを解決するためにオムニバスでは独自の動画広告プラットフォームVISMを開発しました。広告主は自社の動画コンテンツをVISMに登録し、媒体社はその動画を見て自社媒体に載せる形式で記事を作成していただきます。

このVISMで提案したい新しいコンテンツの届け方のポイントは3つです。

1つはユーザーが見たいと思うコンテンツを届けること。動画広告を広告的な視点でとらえるのではなくコンテンツ的にアプローチをするというものです。2つ目は強制的でない視聴形態で届けること。各媒体ユーザーに興味のある記事として目にされることで能動的な視聴を促し、動画視聴後にポジティブな反応を持って頂くことができます。3つ目は1つの動画を様々な切り口で訴求できるという点です。各媒体社によって同じ動画でもまったく異なる切り口での訴求ができます。もともとコンテンツとして作られた動画を、媒体社の手によって読者(ユーザー)の視点に合わせた再コンテンツ化のプロセスを通して届けることが出来る点も特徴です。

株式会社オムニバス 岩井

 – 当日は実際にVISMを活用し動画施策を実施されている弥生株式会社より鈴木氏、Outbrain嶋瀬氏を交えたパネルディスカッションが行われました。

Contents is King . Distribution is Queen.

 

Q:海外のマーケターの間では「Contents is King . Distribution is Queen」という考えが浸透している印象がありますがブランド側・サプライヤー側それぞれの視点からこの言葉をどう捉えますか?

A:鈴木「マーケティングのためにコンテンツを作っているので、届かなければ意味がないが、届いたとしても良いコンテンツでないと結局お客様に刺さらない。そうすると効果がないためコンテンツもディストリビューションもセットだと感じています。「届く」と「刺さる」はまた別の話だということです。」

嶋瀬「実際にいま大きなパラダイムシフトが起こっていて今までになかったようなサービスが出てきています。従来のサーチにおいては、知らないので検索しようがない、ソーシャルにおいてはアルゴリズムが変化し企業フィードがなかなか出てこないなど、戦略的にディストリビューションをしていかないと人間が吸収できる情報をはるかに超える情報の中でKingを届けることが難しくなってきたと思います。」

ブランド側・サプライヤー側ともにコンテンツとディストリビューションをセットで捉え問題としてるようです。

左からアウトブレインジャパン 嶋瀬, オムニバス 山本, 弥生 鈴木

”良いコンテンツ”を表す3つのM とは

 

鈴木「マーケティング視点でお話しすると、出し手とユーザーのそれぞれの視点で考えなければいかないと思います。接点を持つお客様によってほしい情報もそれぞれ異なります。例えば潜在顧客に対しては動画コンテンツを通じて認知のための広告施策を届けたり、既存のお客様に対しては必要なタイミングで必要な情報を自社メディアからお届けするなどです。つまりマーケティング上のファネルや戦略の中でそれぞれのタイミングに合わせたコンテンツを届けることが大切だと感じています。」

Q:一方のプラットフォーマー側の考え方はどうなのでしょうか。

嶋瀬「コンテンツを正しく届けるために重要な指標として3つ捉えています。1つめはモード、2つめはモーメント、3つめはメジャメントです。モードとはまさにVISMのようにユーザーの視聴態度にあります。ユーザーが能動的かつ主体的に情報を受け入れられる状態にあるかどうかです。モーメントに関してはペルソナを想定する際にその人が朝と夜ではモーメントが違うということです。同じ人だとしてもどのタイミングで視聴することを想定したコンテンツなのかということも考えなくてはいけません。最後のメジャメントはこのようなコンテンツを検証・分析を行っていくということです。より貢献度の高いコンテンツの量産のために仮説と実際のデータを合わせて追っていく必要があります。」

Q:動画広告プラットフォームVISM的視点からはどうでしょう。

A:山本「VISMを通じて日々多くの動画が入稿されますが、その中で感じたこととして、コンテンツがどうあるべきか問われるならば以下の点が求められると思っています。ユーザー視点であること、顧客理解があること、顧客に寄り添っていく姿勢です。成しえたいマーケティング上でのゴールとユーザーの文脈のちょうど交わる点を掴むことが求められることだと思います。」

 

コンテンツマーケティングにおいて今後見ていくべき指標とは?

 

目的や手法が多岐にわたるコンテンツマーケティングはこれまで明確な指標がありませんでした。しかし技術の進化とともにコンテンツマーケティングにおいても、測定できる指標は増えてきました。新規獲得・既存顧客のナーチャリング等その目的を明確化し、設定することで様々な要素が含まれるコンテンツマーケティングにおいてKPIを設定することは効果を検証し可視化に繋がります。それによりより効果的なコンテンツの量産に繋がります。

 

Q:コンテンツマーケティングにおいて今後見ていくべき指標とは?

A:鈴木「潜在の方たちにはインプレッションが大事になってきますがある程度ブランドのことを考えている方たちにはきちんとエンゲージメントを高めて最終的にどれだけコンバージョンするかが重要になってきます。それぞれの施策に合わせてタイミングに合わせて数値を見るというのが大事です。」

「動画という点でいうと、情報量が圧倒的に多いのでエンゲージメントがひとつキーになるかと思います。動画は短尺であっても数値化できないところにおいても覚えてもらうであるとか目的を達成するという意味でエンゲージメントは一つ大事な指標かと思います。」

Q:ディストリビューションプレイヤー側が考える指標は何でしょうか。

A:山本「やはりユーザーの心をいかに動かすかということだと思います。ただエンゲージメントはコンバージョンやインプレッションと比べ数値化しづらいというところがあります。しかし技術の進化でそこも徐々にですが測定ができるようになっているという実感はあります。外部ツールと連携しコンテンツ視聴後にどんな行動をとったかを追うことができます。」

 

施策の多様化と今後の取り組み

 

鈴木「デジタルマーケティングで数値が可視化されることで効果がわかりやすくなることは面白いですがあくまで手段でありツールであると考えます。あくまで重要なのはお客様のことを見るということでそれを実現する手段が発展していくことで様々な指標を基にした最適化を行うことができるようになりました。重要なのは新たな施策や検証に伴う失敗を許容することで、20%くらいの割合で新しいものにもチャレンジしていくことで、具体的な知見とともにデジタルを使いこなす術そのものも徐々に身につくと思います。」

嶋瀬「今のお話はプラットフォーマー側からすると嬉しいお話です。日本と海外のマーケッターで大きな考え方の違いがあると思っていてβ版に参加させてほしいといっても海外では断られるケースが多いですが日本では未完成でもぜひという姿勢が多く見られます。β版ではやすい単価の中で小さな失敗で済みますが仮に大きな事業になり成長した後では大きく失敗するリスクがあります。そういった意味でも常に新しいソリューションを2割でチャレンジし続けるという姿勢は重要だと感じます。」

山本「重複してしまうところもありますが短絡的な施策に陥らないことだと思います。購買に繋がるというとわかりやすい指標ではありますが施策の幅が狭まってしまうという危険があります。新たな切り口や気づきを得ることためにはチャレンジし続けること以外に方法はないとも言えるでしょう。」

 

イベント開催後の懇親会の様子

 

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