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Cookieレス時代に有効な「ユーザー視点のマーケティング戦略」とは?



開催日:2021年9月28日 (火)
セミナータイトル:ユーザー視点のマーケティング戦略設計 ~クッキーレスソリューションの最新トレンドをご紹介~

登壇者:株式会社グライダーアソシエイツ 執行役員 谷川 烈 氏
株式会社オムニバス Business strategy R&D Div. 徳田 宗一郎
イベントページ:https://peatix.com/event/2892643?lang=ja

広告におけるサードパーティCookieの利用制限に伴い、様々なサービス提供者がCookieレス時代に対応するためのアプローチを模索しています。オムニバスが開催した本セミナーでは、技術制限に対する表層的な手法転換ではなく、本質的な課題に目を向けた‟今後あるべき広告コミュニケーション”について、一部具体手法を交えてご紹介しました。

第1部では、株式会社グライダーアソシエイツ 執行役員 谷川 烈 氏より、Cookieレス時代の顧客へのアプローチ方法として、広告メッセージの届け方についてご紹介いただきました。第2部では株式会社オムニバス Business strategy R&D Div. 徳田 宗一郎より、今から見直すべきユーザー本位のコミュニケーションについて、メッセージの中身やフォーマットについてご紹介しました。本記事では講演内容の一部をレポートいたします。

【第1部】グライダーアソシエイツ 谷川氏による、Cookieレス時代の広告メッセージの届け方

サードパーティCookieの利用制限について、まずは各国/各社のプライバシー保護における状況をみてみましょう。

例えば、Appleでは非常に厳しい姿勢でプライバシー保護への対策を行っています。2021年9月現在、サードパーティCookieの完全ブロック、IDFAの利用がデフォルトで不可、そしてバウンストラッキング対策がなされています。バウンストラッキングとは、サードパーティCookieを使用しながらも、リダイレクトを行うことでファーストパーティCookieだと認識させる技術のことです。

このような状況により今後、リターゲティング広告の配信量の減少、ターゲティング広告の精度の低下、コンバージョン計測ができなくなるといった問題が発生するでしょう。

Cookieレスへのアプローチとして、ファーストパーティデータを活用し、従来のような精度の「オーディエンスターゲティング」を可能にしているものがあります。例えば、Googleでは個人を特定せずにターゲティングを行う「FLoC」という手法であったり、Facebookではプラットフォーム独自の広告識別子の開発を行っています。

しかしながら、ファーストパーティデータだけではボリュームに限界があるという見方もあります。例えば、日本におけるスマートフォンでのブラウザシェアを見てみると、Chromeは34%です。GoogleのFLoCを用いて、34%のChromeユーザーに対するオーディエンスターゲティングはできても、残りの66%の他ブラウザを使うユーザーに対してはターゲティングすることはできません。特に日本は特殊で、iPhone比率が高いためSafariのシェアが高くなっています。このように、今までどおりオーディエンスターゲティングを行うことは、とても難しいと考えられます。

Cookieレス時代の最適化配信を実現する「コンテキストマッチ」

一方で、Cookieレスへのアプローチとして「コンテキストマッチ」という手法が注目を浴びています。グライダーアソシエイツでは3年前、Cookieレス時代の状況がだいぶ見えてきたタイミングで、コンテキストマッチに振り切ったプレミアムアドネットワークサービス「craft.」の展開を開始しました。Cookieレス時代の到来に伴い、出稿数は大変伸びています。

「craft.」の特長は、「コンテキストマッチによる最適化配信」「良質な配信面」「詳細な振り返りを可能にするリッチレポート」の3つ。1つ目の「コンテキストマッチによる最適化配信」については、提携する約400メディアの全ての記事ページにタグを入れ、タイトルや本文、カテゴリー、キーワードなどの解析を行っています。また、出稿する広告についても訴求内容の解析を行い、訴求内容に対してマッチスコアが高い、かつパフォーマンスが高い配信面から順に配信される仕組みとなっています。

例えば「アクション映画」の広告の場合、従来の「オーディエンスターゲティング」では、「男性」「映画好き」などのカテゴリでターゲティングして配信され 、映画系媒体や男性向け情報媒体がメインとなります。一方「コンテキストマッチ」では、‟どんな人に見てもらいたいか”を含めて訴求内容を決めることで、映画系媒体に限らず、男性ファッション/女性ファッション媒体など様々な媒体の中の、相性の良い配信面に掲載されます。これが「コンテキストマッチ」で配信を行う魅力の1つと言えるでしょう。

2つ目の「良質な配信面」については、提携メディアにこだわることで、出版社をはじめとした優良なメディア様、信頼度の高いメディア様とのネットワークを広げています。

3つ目の「詳細な振り返りを可能にするリッチレポート」については、基本数値のほかに、メディア別・クリエイティブ別パフォーマンスを算出し、次回出稿時に向けてPDCAを回すための「詳細レポート」、さらにマッチ度が高い記事をまとめた「コンテキストマッチレポート」を提供しています。また、オプションとして用意しているマクロミルによるブランドリフト調査パッケージでは、「craft.」だけではなく、YouTubeやGoogleディスプレイ広告、Yahoo!ディスプレイアドネットワークなど、媒体を跨いだ調査レポートを提供することが可能で、非常にご好評いただいています。

【第2部】オムニバスが考える、ユーザー本位のコンテンツコミュニケーションとは

サードパーティCookieの広告利用が規制されることにより、効果計測の一部が制限されるほか、過去行動履歴に基づいた個人レベルの興味関心の推定によるターゲティングや、自社サイトの来訪者に対する広告ターゲティングが行えなくなります。このような変化に対し、オムニバスでは、表層的な手法転換ではなく、本質的な課題に目を向けた‟ポストサードパーティCookie時代のコミュニケーションのあり方”を確立すべきだと考えています。

具体的には、効果計測が制限がされる分、広告主様が顧客像の理解をより積極的に行ったり、オーディエンスターゲティングができないのであれば、それ以外の方法で各顧客像に合わせたコミュニケーションを模索したり、リターゲティングができないのであれば、ユーザー自らが情報を取りに来るようなコミュニケーション設計をしていく、といったことが考えられます。

「6W1H」でユーザー本位のコミュニケーションを考える

ポストサードパーティCookie時代のコミュニケーションの手段として、第1部でお伝えした「コンテキストマッチ」をはじめとした様々なアプローチが存在していますが、今回はオムニバスの考える「ユーザー本位のコミュニケーション」についてご紹介します。わかりやすく整理するために、「6W1H」に当てはめて解説していきます。

まずは「WHOM」、‟誰に対しての広告なのか”について。これは、サードパーティCookieの広告利用規制により最も影響を受ける部分です。先ほどもお伝えしたように、オーディエンスターゲティングやリターゲティングができなくなるため、顧客像を適切に設計する必要があります。しかし、誰に対する広告なのかを突き詰めていくだけで良いのかというと、そうではありません。

現代人は接触メディアによる情報過多の状態であり、ユーザー側で情報の取捨選択がなされています。例えば、WEB広告はだいたい同じような場所にバナーが表示されることが多いと思いますが、そこに関心の薄い広告が繰り返し表示されることで、ユーザーの脳内ではそこにある情報は‟いらない情報だ”と、半ば無意識的に学習をしてしまいます。その結果として、無意識のうちにその場所の情報に注意を向けないようになってしまうのです。このように、ターゲットが適切に設定されていたとしても、‟不要だ”と判断される情報は無視されてしまうため、‟ユーザーが有益だと思える情報”を発信する必要があります。その点で重要となるのが「WHO」の部分です。

「WHO」は、「誰に」ではなく「誰が」メッセージを発信するか。基本的には広告主様が発信していますが、生活者に届く際に‟誰が語っているのか”を明確に示すことが重要です。例えば、WEBメディアであれば、個人ブログのようなメディアよりも、信頼性の高いメディアから発信される情報の方がユーザーに届きやすくなります。また、インフルエンサーやクリエイターを起用することも有効な手段の1つです。

「WHAT」は実際に伝える内容について、対象に合うクリエイティブやメッセージを追求すること。「WHY」は、‟なぜそれをその会社が発信するのか”というブランドパーパスの追求になります。この「WHAT」「WHY」については、「ブランディングについて」を詳しくお話しする必要がありますが、中でも大切なのは「ストーリー性をもって発信する」ことです。ユーザーが、‟巻き込まれたい”、‟共に作っていきたい”と思える、魅力を感じるストーリーによってファンは生み出されます。ストーリーブランディングについては、サッポロビールのブランドご担当者様にご登壇いただいたセミナーのレポートをご覧ください。

サッポロビール「サッポロ SORACHI1984」から学ぶストーリーブランディングの3つのヒント
https://e-omnibus.co.jp/blog/?p=1780

「WHERE」「WHEN」は、いつ、どこでユーザーと接点を持つのか。この部分については、第1部でお伝えした「コンテキストマッチ」が重要です。例えば、車関連の記事を読んでいるときに車の広告が入ったり、エンタメ関連の情報を探しているときに、まもなく公開される映画の広告が入るといったユーザー体験が求められています。「craft.」の需要が高まっているのも、「コンテキストマッチ」がユーザーニーズと合っているからだと言えるのではないでしょうか。

最後の「HOW」はユーザーに合わせたフォーマットを選ぶ、「フォーマットマッチ」を示します。広告の手法選定において、しばしば発信者側の都合で決められてしまうケースもありますが、‟ユーザーにとって最適なフォーマットなのか”という視点を持ち、選定するべきだと考えています。例えば、トレンドだから‟動画”にするのではなく、複雑な内容や手順がわかりにくいもの、あるいは非言語の世界観やコンセプトをユーザーに直感的に理解しやすくするために「動画を選ぶ」といったように、適切なフォーマットを選ぶべきなのです。

ここまで「6W1H」に沿って、オムニバスの考える「ユーザー本位のコミュニケーション」について解説しました。Cookieレス時代が到来し、様々な仕組みやサービスが登場してくる中、それらを検討する際には、ユーザーにとって何が良いのか多角的な視点を持って、検討し、必要に応じて使い分けたり、組み合わせたりすることが重要です。

ユーザー目線の設計で自然接触を促す「VISM」

最後に、オムニバスが‟ユーザーにとって何が良いのか”を考え、ユーザー自らが情報を受け取りに来るよう設計したサービス「VISM」をご紹介します。

「VISM」は、お持ちの動画素材と、どのような記事コンテンツを作りたいかをまとめたオリエン内容を入稿していただくことで、本サービスに参画しているメディアが動画素材をもとに記事コンテンツを制作・掲載するサービスです。130以上のメディアが参画しており、各メディアごとの読者に合わせた内容の記事が掲載されます。記事のタイトルやサムネイルを見て興味を持ったユーザーに、自ら積極的に記事に接触していただけます。

また、「craft.」と組み合わせることで、さらに多くの方に情報を届けることができます。複数のメディアで制作・掲載された記事の中から、読了率の高さや動画再生回数の多さなどをもとにパフォーマンスの高い記事を選択し、「craft.」のコンテキストマッチを用いることで、文脈が一致している広告枠からの誘導により、好意的な視聴体験を生み出します。さらに「craft.」のリッチレポートをマーケティングデータとして活用し、次のアクションに活かすことも可能です。

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株式会社オムニバス
S DIV.担当
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