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USで急拡大、レピュテーションマーケティングとは? 【セミナーレポート 前編】

企業のエグゼクティブが直接発信したメッセージがSNSを通じてそのまま企業のレピュテーション(評判)につながる時代。従来の広告的メッセージだけではブランドをつくることが難しい時代に、次世代の企業ブランディングとして『レピュテーションマーケティング』がUSで注目されています。

オムニバスでは、USのレピュテーションマーケティング支援大手で2016年より日本で「レピュテーション・グロース・サービス」を展開する Qnary Japan(カーナリー・ジャパン)より執行役員の朝火英樹 様、取締役の藤江健介様をお招きし、企業のエグゼクティブとブランドのコミュニケーションについてご講演頂くセミナーを開催しました。

前編では朝火英樹様のご講演内容をレポート致します。

 

エグゼクティブによる情報発信がマーケティングを変える

 

海外事情/組織のトップ8割超が積極的に情報発信

朝火:Twitterやfacebookのアカウントを使って情報発信をしよう、消費者とコミュニケーションをとろうという動きが数年前からあるかと思います。実際に 皆様の企業・商品のソーシャルメディアアカウントはありますか?

経産省のアンケート結果では、約6割の企業でソーシャルメディアを活用し始めているというデータが出ております。

本日の本題は、御社の社長やエグゼクティブはソーシャルメディアを使用して自社の事業や特徴・強みについて積極的に情報発信していますか?というものです。このような取り組みは日本の企業においてはまだ非常に取り組みが少ないです。

中小・ベンチャーでは社長や役員が、貴重な会社のブランド資産ということでやられている企業はあっても、なかなか大手企業だと手を出せていない。ただし、北米の企業などではエグゼクティブ層のソーシャルメディア活用が当たり前、むしろこれが出来ていないと企業のブランドを強化できないという現状になりつつあります。

 

 海外のデータによると、組織のトップのリーダーシップをソーシャルメディアを通じて感じるときに8割超がその企業を信頼すると回答し、さらにそのような施策で得られたリード(顧客候補)は他のリードと比較して7倍もの確率で積極的な行動転換を起こします。

必ずしも代表取締役社長とは限らず、企業のキーパーソンが世の中に対して自社の強みに関する情報発信を行う必要性は、今後日本でも高まってくると予想しています。それを支援させて頂くのが我々Qnary(カーナリー)です。

 

■理解が浅い個人のレピュテーションにおける重要性

朝火:今まで企業におけるWEB・デジタルメディアの活用方法は、企業のWEBサイトや公式アカウント、ブログなどの施策が主でしたが、この先はエグゼクティブ層「個人」によるメッセージの発信がより重要になってきます。

「社長のご挨拶」などの題名で固定されたWEBページが何年も更新されていないものがあります。無いよりはあった方が良いというレベルの、もったいないものも多くあります。

ここで改めて企業のコミュニケーションにおける「トリプルメディア」を考えてみます。

自社サイト(オウンドメディア)があって、ペイド、アーンドのところにソーシャルメディア。これら3つの組み合わせで企業のコミュニケーションを推進していきましょう、という話があったと思います。時代をいまに置き換えてみれば、「企業のエグゼクティブに対するトリプルメディア」を考えなければいけません。

 

例えばPRは、社長がきちんとメディアの取材に対応しているでしょうか。

カンファレンスやセミナーでトップ自らお話をされているでしょうか。

オウンドメディア(WEBサイト)でも、企業の顔としてきちんと役割を果たされているでしょうか。そしてSNSではコミュニケーションを取れているでしょうか。

この3点について、皆様の会社が今どういう状態であるだろうか、想像をしながら聞いてください。

 

■それ、見つけてもらえてますか?


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朝火:我々Qnaryとしては、日本の会社の中にはお客様が聞くと興味を引かれるような歴史や裏話のトピックが必ずあるものの、それを出しきれていないという想いがあります。

もちろんそれらを企業ブランドや商品・サービスにまで落とし込んで活用することも有効ですが、まずは埋もれていたトピックについて、エグゼクティブ目線の個人の言葉でちゃんと語って発信していきませんか?という提案をさせて頂いています。

エグゼクティブ層個人の目線による情報発信を積極的に行っていくと、何が変わってくるのか。例えば、企業名と社長の名前を入れて検索してみてください。

果たして今の状態でその検索結果に望ましい情報が出てきているでしょうか。大抵は、転職情報や、その社長の評判など、アンコントローラブルな情報があります。

そうすると仮に炎上した場合、その中からどんどんネガティブな情報が上位に表示される。逆に普段から「私たちの会社はこういうポリシーでこういうことをやっているよ」と発信していると、検索結果がポジティブな方向で安定してくるんです。それによって検索した方がポジティブなイメージを持ちやすいというメリットがあります。なので会社名のみならず、社長名、キーパーソンの名前などで検索してみて下さい。

あとよく聞かれることとして、「ブログやっているから大丈夫だよ」「HPに載っているから大丈夫だよ」と。でもそれ見つけてもらえてますか?

WEBサイトなどは情報をストックしておくところ、もっと深く調べたいとなったら、リリースやSNSできっかけを作ればちゃんとWEBサイトにきて深く理解してもらえます。そのきっかけ作りを日々ちゃんとできていますか?

 

■炎上してからの火消しではなく、良い情報を継続的に発信

朝火:では、ここで我々Qnaryについて少し紹介させていただきます。我々は2012年に北米NYで創業したところからスタートしました。エグゼクティブに特化して個人のレピュテーションをあげていくというところをメインにサービスを提供させて頂いています。そして今年になって日本・スペインで子会社を設立しました。

すでに北米では大手のブランド様の実績があります。必ずしも社長をはじめエグゼクティブ層の情報発信支援というわけではなく、場合によっては商品ブランドの支援などもしています。

「何を発信していいか分からない」「私のアピールポイントってなんだろう」という点をヒアリングやインタビューによって立案・提案させていただき、それを元にコンテンツを制作します。

SNSでは、どんなタイミング、テーマで、草稿からスケジュールまで、あわせてご提案させていただきます。これが我々のサービスセットです。

その他のポイントは、評判管理。いいことをたくさん伝えていって、共感してもらいましょうというのがこのQnaryのサービスです。悪いことがあった時に一生懸命火消しをするのではなく、平時=安定しているときから良い情報をいっぱい出していきましょう。というようなブランドの強化をする位置づけです。

あとはプラットフォームを展開するにあたって様々なSNSを運用していると、WEBも変えなきゃ、コンテンツも変えなきゃ、というニーズが後から生まれることもあると思います。ですので、そちらもワンストップで提供しております。

特に海外向けのデジタルPRにおいて、海外事業を伸ばしたいんだ、という場合には、単なる翻訳ではなく、その土地、エリアに合ったコンテンツの切り口、目線に関するご提案も可能です。

 

■ソーシャルメディアのプロフィールはファクトベースで

朝火:Qnaryの具体的なフレームワークの1つは、ソーシャルメディアプロフィールの充実があげられます。アイコンの使っている写真やカバー画像によって、かなり印象が決まってしまいます。

説明文についても、公式アカウントでしっかり会社の情報が正しく掲載されているかどうか。アピールポイントを掲載しているか。個人であれば自己の経歴など、ファクトベースできちんと公開できているか。そのあたりの情報で、ある程度イメージ・印象が決まってきます。

特にファクト。実際にもっている実績の発信、情報発信。これは自分の興味がある、最新動向ニュースなどシェアしたり、アンテナをはって新しい情報を定期的に発信しているか?というところ。場合によってはプライベートも含まれるかもしれません。

個人の魅力や興味関心の組み合わせによる発信ですね。

 

■企業・個人のコミュニケーションのこれから

朝火:今後、企業アカウントだけのコミュニケーションでは限界が出てくると思います。

数年前と比べて、企業の間でもSNS上での情報発信は非常に一般化してきています。もはや、ただ運用しているだけで有利に立つことは難しく、埋もれてしまう。

そこで社員の方、トップの方自身の言葉でコミュニケーションをとりはじめて、さらにブランドや評判強化をしましょうというのがわれわれのメッセージです。

日本ではあまりまだ普及していない考え方ではありますがこれを提唱していきます。

後編はコチラ

 

◆登壇者情報

Qnary 朝火英樹
朝火 英樹(アサヒヒデキ)
QnaryJapan株式会社 執行役員
1990年、NEC入社。2007年より本社宣伝広告部門にて、全社広告戦略や、自社メディア・ソーシャルメディアなどを含めたWeb活用推進 および テレビ・ラジオなどのマス広告業務を推進。
2012年 ソフトバンクモバイル(現ソフトバンク)入社。 マーケティング部門にて、アドテクノロジー活用によるスマートフォン商品プロモーションや効果分析、インターネットプロバイダーのオンライン拡販などを推進。2014年より企業の情報発信を支援する「ニューズ・ツー・ユー」に参画。事業主側でデジタルマーケティングを推進してきた経験を活かし、企業の情報発信の支援を軸としたマーケティングコミュニケーションの仕組みづくりを推進。
2016年8月より「Qnary Japan(カーナリー・ジャパン)」との兼務となる。現在、企業 および エグゼクティブのブランドとレピュテーションの強化を支援するサービス「Qnary(カーナリー)」の事業推進を担当。
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